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主に記録用

雪組 ファンシー・ガイ! 1/2

宝塚大劇場  開演11:00、15:00

 

 

公演前からいろんなメディアで「プロローグは男役娘役みんなパンツにハットで」とか「男役と娘役が火花を散らすことでお互いを引き立て合う」とか語っていたから対比厨としては物凄く楽しみにしてたんだけど、結論から言うと“期待しすぎた”っていう感想。ショーを生で観るのはまだ2回目で、初観劇っていうのもあって前回の月組のクリタカが凄く印象に残っていて楽しかったからその落差にまず戸惑った。事前に語ってた構想と内容が全然結びつかなかった。初心者には難しかった。

クリタカはショーだけどお芝居じみていたから一つ一つの場面が個性的で統一感がなくてもすんなり世界に入っていけたけど、ファンシーガイに関しては全てが唐突で、いきなり始まるのはいいとしても終わりが「え、終わり?!」ってどこが盛り上がりなのか、何が見せ場だったのか、どんな心情を一番に伝えたかったのか等々が場面から汲み取れないまま終わってしまってモヤモヤが残った。これは私の理解力の低さが問題だけど。だから全体を通して世界観を楽しむというよりは、個人の歌やダンス、衣装や照明や演出という外見的なものしか楽しめなかった。でも軽薄なものでは絶対にないから、きっと何回か観て深みを味わっていくものなのかなと。とりあえず次の観劇までにいろんな意見に触れて頭も柔軟にしておこうと思う。

 

あと今回は早霧・夢乃・望海のトライアングルに重きを置かれた内容になっていたのも特徴的。この3人がフロントにいるのは今回が最初で最後だから、3人の絡みをふんだんに入れて何かを残そうとしてるように思った。割合で言ったらちょっとくどいくらい(笑)もちろんちぎともの同期故の言葉にはできない熱いものもあるんだけど、現二番手のともみんさんから時期二番手のだいもんさんへの引き継ぎも強く感じられる内容だった。黒燕尾とかは特に。

序盤一人で大階段を降りてくる早霧さんは、いよいよトップになってこれから歴史を創っていく、という崇高なオーラがとても眩しくてこちらもグッと身構えて見守っている感覚だった。と同時に、あんなに広い大階段の空間に一人、っていう心細さみたいなものが感じられた。そんななかで次に一人で降りてくるのが早霧さんと同期で今回で退団してしまうともみんさん。お二人の歴史は恥ずかしながら勉強不足でほとんど知らないんだけど、トップ就任以降のインタビューなどを見ていると早霧さんにとってともみんさんがどれほど大きな存在であったかが分かるし、音楽学校からの付き合いの良き理解者がいなくなってしまう不安みたいなものもあるのかなって。だからともみんさんが早霧さんに向かって降りてくるとさっき感じた心細さが一瞬で消えた。不思議なのが、中央で一人でいるときも十分輝いているのに、続いてともみんさんやだいもんさんが降りてきてお二人を従えると早霧さんの輝きが増して見えるんだよね。あれって見てる側がそれぞれの関係性を思い浮かべながら意識して見てるからっていうのが要因として大きいだろうけど、そういう見方を楽しめるようになればもっと世界が広がるんだろうなぁ。

 

そういう背景もあってちぎみゆコンビの見せ場、特にゆうみちゃんの見せ場が少ないのがちょっと…。プロローグとパレード以外歌わないんだよね。あんなに綺麗な歌声を持ってるのに。それがもどかしくて悲しくて。そこが一番ガッカリだった。でもその分最後のデュエットダンスでのゆうみちゃんがとても楽しそうで、観ていてとても幸せな気分になる。それまでのモヤモヤもパッと消えて救われる。女神様みたい。曲も軽やかなアレンジをされた愛の賛歌だったのも凄く効果的な気がする。衣装も可愛いし、本当あのデュエットダンス大好き♡あれを生で観るだけでも遠征する価値がある。(少なくとも私は)

 

観劇から1週間経ってしまって記憶が曖昧だからこれが限界…。次はもっと詳しく書けるように頑張る!